分裂

私のような人間が世界に何人いるだろう

まわりにはいない

ひとりきりのように思える

都会にはと考えた時期もあったが

どこもたいそう変りないと悟った

 

社会に溶けると

私はいなくなるから

精神の統一のために

うちにいたい

 

嘲笑あびれば

めが冷めるだとか

だれかにとっての都合のよい人間に

なれたところで

使い捨てされて

惨めだろう

 

いけないこととは思わないのに

自分の思考を恥じて

隠して

閉ざして生きるのはつらい

ような気がしても

外にでれば笑っていられる

のは自分に嘘をつくのが

得意だからかもしれない